学資保険についてFPに聞く - メリットとデメリット

皆さんこんにちは!ナカラル()ブログ編集部です。今回のテーマは子供を持つ親なら誰でも一度は気にかけたことがある学資保険です。弊社の代表はFP1級資格を持つ元銀行員ということもあり、実際にインタビューもして執筆してみました。私自身は保険素人ですので、基本的な内容も多くなると思いますが、ご容赦下さい。今回はインタビュー形式で学資保険のメリット・デメリットを整理してみたいと思いますので、是非最後までお付き合い下さい!

 

質問者(筆者):今日は学資保険について詳しく知りたいと思っています。そのため、FP1級のプロの見解を聞かせていただければと思います。弊社は保険代理店でもないので、個人の見解で本音の部分を聞けると読者の方にも喜ばれると思いますので、よろしくお願いいたします。

 

弊社代表: 学資保険は子供の教育に関する重要なトピックです。銀行員時代には学資保険にとどまらず様々な保険の説明をしてきました。自己研鑽の一環でFP1級も取得しておりますので、何でも聞いて下さい。あくまで個人の見解なので、考え方が異なる方もいらっしゃると思いますが、あくまでも個人の見解ということで(笑)

 

質問者(筆者): では早速なのですが、学資保険とは何ですか?

 

弊社代表: 学資保険は、子供の将来の教育費用をカバーするための特別な種類の保険です。これは、子供が大学や専門学校に進学するときに必要な費用を賄うことを目的としていることが一般的です。学資保険は通常、親が契約者となり、保険料を支払います。将来、子供が進学する際に一定の給付金が支給されるというのが普通ですね。細かい点を一気に説明すると眠くなってしまうと思うので、この辺にしておきますね()

 

質問者(筆者): 子供の進学にかかる費用を賄うのが「一般的」という話ですが、例外があるということですか?

 

弊社代表:保険には契約者と被保険者という概念がありまして、契約者は必ずしも親である必要はありません。おじいちゃんやおばあちゃんが孫のために保険に入ることも可能です。また、教育費を賄うというのが表向きですが、結果的には単純に資産を守って殖やすことが目的となるようなケースもあります。つまり、満期金は教育費として使わないといけないというわけではないということです。

 

質問者(筆者):すでに頭がショートしそうですが…。教育費を賄うための保険なのに何故それ以外の目的で学資保険に加入するようなケースがあるのですか?

 

弊社代表:それは、銀行預金金利が未曾有の低金利状態にあるからです。銀行の利息がついて喜んだ経験は人生でありますか?

 

質問者(筆者):え、そういえば…。利息が付いているのは見たことがあるのですが、1円とか10円とか決して喜べるような金額ではなかったような気がします。

 

弊社代表:そうなんです。銀行に預金していても全く増えない。ただ、学資保険であれば子どもの年齢や保険料払込方法にもよりますが、払い込んだ金額の108%以上になって戻ってくる保険もあるんです。私が銀行員時代はこの返戻率が130%近い商品設計になっていました。当時よりは返戻率が下がりましたが、仮に300万円を預金に入れても利息は20234月時点で0.001%ですので年間で30円だけです。20年間預けてもわずか600円です。しかし、学資保険であれば24万円(300万円×108%)になります。細かい計算は保険屋さんにやってもらう必要がありますが、これが教育費目的以外で活用される理由です。

 

質問者(筆者):何となくわかりました。つまり、子供が小さいうちから定期的に積み立てて預金をしている以上に戻ってくるということなんですね。それは資産を殖やす目的で入るのも分かるような気がします。学資保険には、こうした殖やす機能しか備わってないんですか?

 

 

弊社代表:いいえ、それだけではないです。まさに保険という名前の通り、契約者に万一のことがあった場合には、保障内容はそのままで以後の保険料の支払いは免除になります。また、学資保険は生命保険料控除の対象になっていますので、所得税と住民税の課税額を減らすことができます。他の保険で枠を使い切っていなければ返戻率以外の部分でも経済的なメリットがありますね。

質問者(筆者):では、預金と比較した場合に入らない理由は見当たりませんね?

 

弊社代表:ところが、そうでもないんです。誰にでも100%メリットがあるような商品は世の中にありませんので、デメリットの部分も確り理解しておく必要があります。最も大きいのは早期解約をすると支払った金額よりもかなり少ない金額しか戻って来ません。解約返戻金が少ないんです。満期まで決して解約する必要がないと言える金額で申込む必要があるのが学資保険なんです。無理して高い保険料をかけた所で結局解約してしまったのでは水の泡です。

 

質問者(筆者):なるほど。では、人生設計もしっかりされていそうな代表は当然学資保険には入っているんですか?

 

弊社代表:いえ、実は入っていません()

 

質問者(筆者):あれだけメリットの説明をしておきながら何故ですか!?

 

弊社代表:他の種類の保険に入っているので、節税効果や私自身に万が一のことがあった場合の保障は不要なんです。ということは単純に殖やす効果を何故狙わなかったのかということになりますが、私の場合にはNISAで税優遇を受けながら株式投資やインデックス投資を行っているので必要ないんです。NISAのお話はまた別の機会でしますが、つまり学資保険の返戻率は私には魅力的に映らないということになります。

 

質問者(筆者):また難しい言葉が出てきてしまいましたが、簡単にいえば自分で運用しているので、学資保険で長期間固定する必要がないという理解でいいですか?

 

弊社代表:その通りですね。ただ、私は前職で株式市場に触れながら経験を積んできたからそのような判断をしているだけですので、株式市場のリスクを取ることができない場合には学資保険のように時間を味方につけて少しずつ資産を増やして将来の大きな出費に備えるというのも賢明な判断だと思います。

 

質問者(筆者):まとめると、それぞれに合った運用方法があるので、それ次第でベストなものは変わってしまうということですね?

 

弊社代表:そうですね、そのためにもまずは自分の人生設計を考えることは大事になりますね。おいしい話には必ずリスクが伴いますので、まずは知識を蓄えて無理のない範囲で運用していくことが大事ですね。

 

質問者(筆者):わかりました。学資保険についてということでお話を聞いてきましたが、様々な金融商品がある中で自分に適したものが何なのかまずは勉強してみたいと思います。是非次回はNISAについても教えて下さい。

 

弊社代表:そうですね。ちょうど新NISAもスタートしますので、機会があれば()

 

 

 

皆さんいかがでしたでしょうか?私は全く知識が無いので、今まで避けてきたテーマだったのですが、今回のお話は納得できました。学資保険の学資目的以外の使い方もあったなんて全く知りませんでした。皆さんも一緒に知識をつけて、自分に合った方法を考えてみましょう!